投稿日:2016年11月23日
日本海に浮かぶ高島近くを行く帆掛け船丸くかわいい妹山茶屋のおばあさん景色を眺める旅人達峠の目印の一本松なんとも長閑ないい眺めである。
百景図でこの絵を見たら、誰しもここへ行きたいと思うのは無理からぬことである。
本当にこんな場所があるのだろうか?
一人で出かけてみた。徳丈往還は山の中にあったが、何とも歩きやすく、道幅も3メートル
くらいの立派な山道だった。
峠の茶屋があった所に看板があった。
が、この景色はどこにもなかった。見渡す限りの藪である。それでもと思い、藪に分け入ると、
なんとはるか南に青野山がどっしりと構えているのが見えた。
低い山々を従えて、大きな存在感を感じさせる出で立ちだった。
神々しささえ感じた。凄い。本当にあった。
だが日本海と高島はどうしても見えなかった。あきらめて帰ったが、ある人が
「最近まで郵便屋さんがここを通っていて、よく見たという話を聞いたよ」という。
やはり自分の詰めが甘かったか。
再度挑戦。茶屋跡の場所からちょっと高みに上がってみる。やはり立木が邪魔をして何も見えない。
ここであきらめてはと思い一計を案じた。木登りである。手ごろな木に登り地上6メートル。
枝の間から、なんとなんと日本海に浮かぶ高島が目に入ってきたのだった。
感動だった。格斎さんのこの景色は嘘ではなくあったのだ。
徳丈の峠の樹上に一人、時の経つのも忘れて、この素晴らしい景色を目に焼き付けた私であった。
左の写真が青野山
右が高島
ズームで引いているので大きく見えるが実際は小さい。
青野とは180度方向が違うため、この絵のように二つを同時に見ることはできない。