投稿日:2016年10月30日
左足をやや後ろに引いて、「よらば切るぞ」といった風である。
よその藩では、わざわざ竿を刀の重さに作ったところもあると聞く。
子どもも「父上、すきあり」といった感じか?(ちょっと考え過ぎ)
この場所七曲りは城下から5,6キロは離れている。川が蛇行し、
淵がたくさんあり魚釣りにはもってこいだ。
ここを数キロ下り、そこから枡が峠の山越えをして帰らねばならない。(現在は青野山トンネルがある)
合計すれば10キロ以上ある。こうして日頃から足腰を鍛えておかなければ、
参勤交代の務めなど、どだい無理なのだ。
侍にとっては釣りは遊びではなく、まさしく「釣道」なのである。
(釣りの好きな自分にとっては、女房に必死で言い訳しているような気分である。)
この絵を見た人が、「三人の竿が作りだす空間がなんともいいねえ」と言ったこと最後に思い出した。