百景図よもやまばなし

第68図 堀之内御番所の景

投稿日:2016年10月16日

鷗外生家辺りから続く堀に沿って、道は大橋の方へ続いている。

現在ではこの堀が埋め立てられ、一部は道路となり一部は宅地となっている。

絵を見ると堀を渡る道が見え、その先に門がある。

土手に囲まれたその門の先は上級武士の住む場所である。

そこへ向かう武士は二人とも肩衣を着こなし、ややかしこまっている。

土手の向こうの場所は津和野川とこの外堀りに囲まれ、ちょうど島のような状態になっている。

ということでこの場所を中島と呼んでいる。

土手には松が植えてあるが、嘉永6年に火事があったばかりで、この松はまだ若い松である。

もともとは竹の生垣だったようだ。

現在中島は津和野小学校となり、二人の侍の歩く横の道は小学校への通学路だ。

堀を埋めた手前には三松堂、先には村田一貫堂という老舗の源氏巻屋さんが建っている。

  

上級武士の住んでいた門の中の風景は

現在こんなことになっている。

塀の向こうが津和野小学校。

石州瓦の美しい小学校だ。

私の母校である。

と言ってもその時は木造、3代前だ。

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