百景図よもやまばなし

第44図 元三大師とは

投稿日:2016年08月26日

幸榮寺の和尚の隠居部屋は元三大師(がんさんだいし)の傍らにあると記されている。

津和野城下絵図をみると馬場の入り口、現在の光園寺の場所に元三大師の祠がある。

ではこの元三大師とはいったい何者なのか。

調べてみるとなかなか面白い人物であった。

比叡山延暦寺中興の祖と言われる「良源」座主。

立派な僧であった。正月三日に亡くなったことで通称「がんさん大師」と言われるようになったとか。

我々になじみの深い「おみくじ」の原型を作ったことでも有名であるとか。

角大師(つのだいし)ということでも有名であるとか。話題の多い

人物である。疫病神を追い払う時、二本の角を持った

鬼の姿になった。その姿が角大師。そのお札を家に貼っておけば、

いろんな災難から逃れられるとあっちこっちにあるらしい。

ある日ふと、津和野の本町通りの家を覗いてみたら確かにあった。

それは投入堂で有名な三徳山のものであった。

鷲原神社は神仏のテーマパークのようなところがあるが、それは

色んな苦しみを少しでも取り除きたい、楽になりたいという民衆の思いが詰まった所でもあるのだ。

今回はこの絵の隠棲とは関係ない、元三大師の話になった。実は隠棲の情報が全くないのである。

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