投稿日:2016年07月24日
ここに馬さんがいるのがお分かりだろうか。
よく見ないと分からない。
右の隅の門の前にいる。
一頭二頭なんと三頭もいるではないか。
ははぁ例の馬か。
この馬は市街図の喜時雨神社参詣の行列と、江戸参勤交代図にも出てくる。
それぞれの馬は、虎・豹・天鵞絨(ビロードまたはベルベット)の鞍覆いをしている。
こんな物は国内では絶対に手に入れることができない、貴重なものである。
実はこの鞍覆いは幕府から頂戴した、亀井家の誇り、
家宝なのである。3代玆親さんの時に頂いたものである。
300藩のうちこれを持っているのは30藩のみ
ということで、他藩も羨む自慢の宝である。
「こんなの持つ藩だぞ。どうだ」と言わんばかりに
亀井家としては常に見せびらかして歩いていたのかもしれない。
後日談 行列を組む時、持ち物や人数、馬の数なども実は武家諸法度に細かく決められており、
大名たちは勝手なことはできなかったようです。そんなことをすれば直ぐに御咎めが来るのです。
この鞍覆いは、玆監公が四品の位を授けられてから認められたもののようです。
ですからこれを見せることで玆監公は、自分の格を見せつけたわけです。
外様大名の精一杯の「えへん」だったのでしょうね。またそうすることで
お互いが失礼のないようにしたのかもしれませんね。