百景図よもやまばなし

第26図 殿町総門は今

投稿日:2016年07月21日

町方と武士の住み分けをした大きな門である。

門の向こうは町方の住む本町筋。

こちらは殿町。というより城内といってもいい。

殿の邸に直結している。だから物々しい。

左には番所がある。

この門よく見ると左の柱に対し、右側の柱は

少し下がっている。左右の石垣をみても少しずれているのがわかる。

ということは、通りに対して門は正面を向いてないのである。

何故か理由はわからないが不思議である。

この門は明治になって不要になり、永明寺の山門(三門)になったとある。

門戸を濡らさぬための小屋根はなくなり、瓦も桟瓦葺きになっている。

 

当時に比べたらやや寂しくなってしまった。 

普通、寺の門は板張りで中は見えないが

ここは格子になっているので、

当時総門だったということがよくわかる。

ちなみにこの門はよそ者には厳しかったが、

城下の者にはそれ程でもなかったようである。

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