百景図よもやまばなし

第1図 鉄壁の守りの三本松城

投稿日:2016年05月25日

百景図はまずは殿様のステイタス、城下町のシンボルである城から始まります。図に見えるは東門、そして堂々たる二層の櫓門、その右に海老櫓の一部。その向こうは台所と西門櫓というところでしょうか。左の石垣は天守台の跡。いい景色です。ですが景色というより、この城に登るといつもその守りの堅さに打たれます。まずは虎口。わざと登りにくい高い石段。狭い道。見上げると左手の長い石垣。図でみると長塀に鉄砲狭間が続いています。ここに銃口が、ずらーっと並んでいるのを想像するとぞっとします。

東門をくぐると道は直角に曲がり、今度は大きな二層の櫓門に突き当たります。櫓の上から一斉射撃。それを抜けると中は桝形になり四方から狙い撃ち。そこを過ぎると天守台の腰曲輪の守り。一直線に進めないよう、曲がりくねった道が本丸に続きます。そこに出ると‥‥。とにかく堅い守りです。城好きの人にはたまらないでしょうねー。古くは陶晴賢2万の兵に取り囲まれた11代吉見正頼、そして千姫事件で無念な思いをして死んでいった坂崎出羽守。彼らがどんな思いでこの城に立ったのか。想像するだけでわくわくします。

第1図は、まさに津和野第一の観光ポイントです。

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