百景図よもやまばなし

描かれた時代パートⅡ

投稿日:2016年05月14日

描かれている年代がはっきりとわかる絵がもう一枚あります。

それは第27図永明寺坂。

玆監候の正室の貢子の君が、永明寺を参詣する光景。

なぜ国元に正室が。江戸住まいなのでは?

実は1862年に参勤交代制度がくずれ、奥方は国元に帰って良いことになったのです。

この出来事は翌年の夏のことなので1863年。

御乗り物の葵の御紋といい、お付きの女中の筒帯といい、この行粧は

津和野の人々を驚かせたに違いありません。

余談ですが、筒帯は筒のように丸めて長いため腰にあたるので

俗に「おいどたたき」と呼んでいたようです。正式には「提帯」。

  

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