投稿日:2016年04月26日
百景図はランダムに並べてあるのではなく、実は一定の流れを持っている。
一番は勿論殿様のシンボルである城から始まる。
そして、城から大手道を下りふもとの殿様の館へと続く。
館内の庭園を紹介した後いよいよ城下へ出ていく。
最初は北の方からだ。弥栄神社では祇園会の紹介。
そして大橋、殿町、菩提寺の永明寺と続く。蕪坂は市街の西の端だ。
絵はそこから今度は館の南の方へ向かう。
錦川をさかのぼり鷲原、喜時雨。そして川を渡り高田。
高田から川向をひたすら下り松林山、寺田、七曲、小直の雄滝、雌滝。
それから先は天領なので終わり。
一旦津和野に帰り青野山。そこから笹山、柿木、六日市。
そこまで行くと、高津川を一気に下る。左鐙、日原、青原、横田、高津、日本海。
95枚で藩内を巡った後、最後の4枚は城下の行事になる。
そして、いよいよ100枚目。殿様の遠馬。
追いかけている青い羽織の茶方は、おそらく格斎さん自身だろう。
最後に殿様と自分を1枚の絵におさめ、4年間精魂込めて描いた津和野百景図を完結する。
百景図には壮大なストーリが流れている。