投稿日:2025年06月20日
津和野町日本遺産センター、およびまちなみ保存会に所属している畔柳です。
先日、島根県内にある7つの日本遺産の関係者が津和野に集まり「日本遺産連絡会」が開催されました。
各地域の担当者が集まり、各地域の活動や課題を共有するこの会議の中ですが、今回は初めて1泊2日というスケジュールで濃密な時間となりました。
お互いに刺激を受けつつ、津和野ならではの取り組みとして行われたのが、文化財を活用した懇親会です。
今回、懇親会の会場となったのは、津和野百景図にも描かれている「津和野藩校 養老館(ようろうかん)」の一角、槍術教場(そうじゅつきょうじょう)。ここは江戸時代に槍の練習のために使われていた武道場で、天井がなく梁(はり)や柱の構造がそのまま見える、開放感のある空間です。
当時の先生(師範)が生徒の稽古を見守るために設けられた、畳が敷かれた小上がり(床より一段高いスペース)も今もそのまま残っています。
この日は、その歴史的空間をいかして、広い教場部分を立食パーティ会場に、小上がり部分をくつろぎスペースにアレンジ。
異なる雰囲気が楽しめるように、町の飲食店などを営む地元事業者の皆さんの力も借りて、空間演出が工夫されていました。
津和野の町に住む人たちは、古くて制約のある建物であっても、「それならこう使おう」と楽しみながら活用するのがとても上手。今回の会場づくりにも、その感覚やセンスが随所に活かされていたのが印象的でした。
津和野を歩くと、歴史的な建物が日常の中に自然と溶け込んでいます。
町歩きの際には、そんな“古い町で楽しく暮らすヒント”にも注目してみてください。
思わぬところに、面白い発見があるかもしれません。
津和野町日本遺産センターでは、津和野百景図のご紹介だけでなく、津和野観光や文化・歴史のことを常駐のコンシェルジュスタッフがわかりやすくご紹介させていただきます。
ぜひ津和野へお越しの際には、日本遺産センターへ足をお運びください!スタッフ一同、お待ちしております!