投稿日:2016年08月26日
幸榮寺の和尚の隠居部屋は元三大師(がんさんだいし)の傍らにあると記されている。
津和野城下絵図をみると馬場の入り口、現在の光園寺の場所に元三大師の祠がある。
ではこの元三大師とはいったい何者なのか。
調べてみるとなかなか面白い人物であった。
比叡山延暦寺中興の祖と言われる「良源」座主。
立派な僧であった。正月三日に亡くなったことで通称「がんさん大師」と言われるようになったとか。
我々になじみの深い「おみくじ」の原型を作ったことでも有名であるとか。
角大師(つのだいし)ということでも有名であるとか。話題の多い
人物である。疫病神を追い払う時、二本の角を持った
鬼の姿になった。その姿が角大師。そのお札を家に貼っておけば、
いろんな災難から逃れられるとあっちこっちにあるらしい。
ある日ふと、津和野の本町通りの家を覗いてみたら確かにあった。
それは投入堂で有名な三徳山のものであった。
鷲原神社は神仏のテーマパークのようなところがあるが、それは
色んな苦しみを少しでも取り除きたい、楽になりたいという民衆の思いが詰まった所でもあるのだ。
今回はこの絵の隠棲とは関係ない、元三大師の話になった。実は隠棲の情報が全くないのである。