投稿日:2016年05月31日
百景図一番初めに登場する人物は、竹中真虎(まさとら)さんである。
強面でなく優しい顔だが、何か飄々とした感じも受ける。
最初に出てくるぐらいであるから、余程殿様のお気に入りの人物に違いない。
だが残念なことに今一つ足取りがつかめなくて、どんな人物だったのか判然としない。
城の常番頭の息子とあるので、城の警備として親子で上に寝泊まりしていたのだろうか?
藩校「養老館」へ鎗の稽古へ行く所とある。棒の先のプクンと膨らんだクッションがかわいい。
当時藩校の鎗の流派は、宝蔵院流、自得流、忍心流等11派もありとても盛んだったようだ。
鎗の稽古場は今でも殿町に残っている。昔「男はつらいよ」13巻にチラリと出た。
町の図書館に使われたこともある。映画はその時の景色だ。
この絵の大手門山道は、現在復旧の工事が進んでいる。下から東門まで約600mぐらいだが、
杉林に囲まれ、石垣あり、石段ありでなかなか素晴らしい道だ。
所々、なぜか城の石垣用の大石も転がっている。城の石垣を造る時、運ぶ途中で落ちた石は「落城」
という縁起を担いで使われなかったそうだが、その「残念石」かもしれない。
復元が待ち遠しいところだ。できたら是非この道から登城してみたい。