投稿日:2016年05月18日
そうです。
ですが、格斎さんはお坊さんのように剃髪し、
刀を帯ていません。
でも身分は御数寄屋番というれっきとした武士階級です。
数寄屋といえば茶室の事をいいます。
ですから格斎さんは茶の給仕や茶器、茶室の管理が
茶室の管理が主たる仕事になります。
来訪者の取次、接待をはじめあらゆる雑用に従事し、常に殿様のそばに控えていました。
職務上あらゆる場に出入りし、重要人物との接触をする機会も多く、情報にも通じていました。
そのため年少より厳酷な礼儀作法や必要な教養を仕込まれ、並みの者では務まらなかったようです。
百景図の最後に登場していると先に書きましたが、実は52図の鴨猟の行列の中、
殿様の御乗り物の後ろに坊主頭が見えます。まぎれもなく御数寄屋番です。
この人も、もしかすると格斎さんかもしれません。